『ママたちが非常事態!?』NHKスペシャルが日本の子育てとママの心を科学的に証明していたので双子のパパ目線で一緒に考えてみた。
こんにちは、双子のパパYuichiです。
2016年1月31日、午後9時から約1時間にわたって放送された番組を知っていますか?
NHKスペシャル ママが非常事態!? ~最新科学で迫る ニッポンの子育て
参考:NHKスペシャル特別サイト
僕は再放送(2月3日午前0時10分~)を観たんですが、双子のパパとして色々と考えさせられるところがありました。
「観ることができなかった」と言う人がいるかもしれないので、今回はその内容を「僕なりに」まとめてみたいと思います。
「NHKスペシャル ママが非常事態!?」科学的検証でわかった4つのこと
「なんの地獄かと思った・・・」
冒頭で発せられたショッキングな言葉で、現在子育て中のママの心の叫びでした。
これからこの番組は、どうこの言葉を覆していくのか、僕には不安がありました。
「子育てで悩むのはあなたのせいじゃない!」
「独りで抱えこまなくていい」
放送の中では、4つのテーマに沿っていて、そのどれもが育児に悩む母親を励ます内容でした。
子育てについて科学の視点で追及していく、そんな構成でした。
1. ママが子育てに孤独や不安を感じるのはエストロゲンが原因だった
女性は妊娠を機にエストロゲンと言うホルモンの分泌が増加して、安心感や安らぎを覚えるそうです。
しかし、出産をした後はそのエストロゲンが急激に減っていくことがわかっています。
妊娠中に分泌されるエストロゲンは、子宮を大きくする役割があります。また、母乳を運ぶための乳管を発達させます。
胎盤がある程度完成するとそこから分泌されて出産まで増加し続けますが、産後は分泌量が急激に減少します。
このエストロゲンが減少すると、孤独感や不安感と言う気持ちを感じやすいと言われています。
チンパンジーと人間の進化
出産や子育てに必要なエストロゲンが急激に減少する仕組みは、約700万年前、人間の子孫がチンパンジーと枝分かれしたことがきっかけと言われています。
チンパンジーは子どもを産んで5年間、母親が付きっきりで子育てをします。
だから、たくさんの子どもを産むことができません。
しかし、人間はチンパンジーとは違い、母親以外の人の手を借りて子育てをすると言う道を選びます。
そうすることによって、人間はたくさんの子どもを産めるようになりました。
これを共同養育と言います。
共同養育は、人間のみが行う養育方法で(一説では象も似たような方法を取るとも言われています)、共同養育をするためにエストロゲンの減少を脳が促しているとも言われています。
カメルーンに存在するバカ族と言う原住民は、ジャングルの中で生活する部族で、「子育ては全員で行う」と言う共同養育を伝統的に行っています。
そのため、多い女性で11人もの子どもを出産し、部族みんなで子育てをしています。
日本では共同養育ができない
エストロゲンの減少は子育ての孤独感や不安感を感じやすくします。
共同養育はその孤独感や不安感を打ち消し、子育てをしやすくするメリットがあります。
しかし、核家族化が進んだ日本では共同養育は難しくなっています。
唯一の共同養育者である夫も仕事が忙しく、母親1人で子育てをすることが多くなります。
初めての子育てでわからないことがあっても誰かに聞くこともできず、赤ちゃんは言葉がわからないから会話もできず、母親の孤独感・不安感は一層増していきます。
母親が抱える孤独感や不安感はあなたのせいじゃない
子どもが泣き止まない、離乳食を食べてくれない、なかなか寝てくれない。
もし、これは自分のせい、母親失格、私はダメなんだ、と思っているママさんがいたら安心してください。
それは誰のいせいでもない、もちろん子どものせいでもない、エストロゲンが原因なんです。
決してあなたが悪い訳じゃない。
だから、あなたは母親失格なんてことはないんです。
2. 赤ちゃんが夜泣きをするのはママを守るためだった
夜泣きがひどくて寝られない、寝たと思ったらすぐに泣いてしまう。
特に新生児のときは僕らも2時間以上のまとまった睡眠が取れずに苦労しました。
でも、これって赤ちゃんがママを守るためだったんです。
赤ちゃんは、ママのお腹にいるときに酸素や栄養をママから直接もらっています。
そして、それは昼間もらうことが多いんです。
赤ちゃんは、ママからもらった酸素や栄養を使ってお腹の中でも元気に動きます。
でも、赤ちゃんは日中動き回るとママの体の負担になると判断して、夜中に活発に動き回ります。
実はその習慣が、生まれてすぐの新生児には残っているんです。
ツラいと感じた赤ちゃんの夜泣きも、数ヶ月もすれば減ってきて、徐々に長い時間寝てくれるようになります。
夜泣きはママのお腹にいるときの赤ちゃんの優しさの名残りだと理解すれば、もしかしたら気持ちも少し楽になるかもしれませんね。
3. 魔の2歳児で知られる「イヤイヤ期」は脳の発達の途中段階だった
我が家の1号2号は、まだこの「イヤイヤ期」に入っていませんが、何でもかんでも嫌がったり、叫んだり、言うことを聞かなかったりと、2歳前後の子どもの代表的な特長と言われています。
この「イヤイヤ期」は子どもの脳の発達の途中であると言うことがわかったんです。
人間の脳は10歳前後まで少しずつ成長を続けます。
言葉を覚え、自我が芽生え、自分の好きなこと、やりたいことがわかってくると、ちょうど2歳児前後の脳だと「我慢」をすることができません。
「イヤイヤ」言うのは脳がまだ発達していなくて我慢ができない、ただそれだけなんです。
その証拠に、放送内で、5分間食べずに我慢したらビスケットを2枚あげると言う実験で、2歳の子は食べてしまったのに対して6才の子は我慢ができていました。
何でも嫌がる「イヤイヤ期」と言うネーミングがついてしまったせいで、僕らも変に身構えているところもありますが、脳の問題と考えれば、大人に成長するための通り道にすぎないと思うこともできます。
そのときはツラくても、人生で考えたらほんの少し、「あの頃は大変だったなあ」と懐かしく愛しい期間なのかもしれないですよね。
4. パパに対するイライラはオキシトシンが原因だった
結婚して子どもができるまではラブラブだったのに、子どもが生まれた途端、2人の関係が急に冷めてしまった。
こんな話をよく聞きますよね。
- パパのやることにいちいちイライラする
- 抱っこの仕方が違う
- 中途半端にやるならやらないで欲しい
- 仕事を増やさないでほしい
- もっと子育てに協力して欲しい
この「やり場のないイライラ」、実はオキシトシンが原因だったんです。
オキシトシンは愛情を深くし、攻撃性も高めるホルモン
オキシトシンは心地よいことが起きれば愛情深く作用し、居心地の悪い・不快なことが起こると対象に対して攻撃的になることが科学的に証明されています。
母親はオキシトシンによって、子育てをしていく上で好ましくない環境に置かれたり、危ないと思う人が近づくと、子どもを守ろうと自然に攻撃的になります。
子育てに孤独感や不安感を感じ、その上、唯一の共同養育者であるパパが危なっかしい抱っこをする、オムツ替えがうまくいかない、イライラが増幅し攻撃的になるのも理解できます。
ママが1日でリラックスできた2つのポイント
毎日の子育ての中で、ほぼ1日中、ママはストレスを感じていることが脳波計の測定によってわかりました。
ほとんど気持ちの休まるときがないと言うことです。
しかし、その中で2ヶ所だけママがリラックスできていたポイントがあったんです。
1つは授乳中。
そしてもう1つは、パパと子育てについて話をしている、パパが話を聞いているときでした。
解決策を求めている訳ではなく、ただママの話を真剣に聞いて一緒に子育てについて考える、悩む。
同じ方向を向いていると言うことがわかる、それだけで「この人は味方だ」と安心ができるんですよね。
パパが一緒にママと同じ方向を向いて子育てをする。
当たり前のことなんですけど、パパはここを忘れちゃいけない気がします。
最初は抱っこもオムツ替えもできないのが当たり前。
少しくらいママに怒られても放り出さず、できるまで頑張る、できるようになるまでやる、研究する、努力する。
ママはしています。
パパがいないときに1人で頑張っています。
だからママはできるんです。
時間がないんだったら、もっと頑張って練習しましょう。
仕事や遊びなら絶対に頑張るはずです。
子育ても大事な仕事ですよ。
しかも成果が出るまで時間のかかる、もしかしたら目に見えないかもしれない、でも大事な大事な宝物を育てるって言う素敵な仕事です。
逃げてないで、男なら腹据えてやるしかないでしょ!
最後に:双子のパパの目線で見た感想
今日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!
僕は最初の放送を知らなかったので再放送でこの番組を観ました。
そして、我が家には録画機器がないため(故障中)、眠い目をこすりながら観ていました。
でも、すぐに眠気は吹っ飛び、科学的根拠に驚きと納得の「うんうん」「ほえー」の連続でした。
ここからは、僕「双子のパパ」目線での感想です。
「知っている」と言うことは物凄く重要
僕は日頃から思っていることがあり、それは「知らないことは怖い」と言うこと。
- 海外旅行に行って、知らずに危ない地域に行ってしまい犯罪に巻き込まれる
- ネットに疎く、危ないサイトから攻撃を受けてしまう
- もっと安くて新鮮な食材を売っているスーパーが近くにあるのに、知らずに遠くのスーパーに買い物に行っている
- 根拠があやふやなのに、危ない民間療法を利用している
他にも色々ありますが、こんなこと、あなたの周りにもありませんか?
この放送を観て、いかに「知っている」ことは大事かということを改めて感じました。
孤独感や不安感、それらはエストロゲンの減少やオキシトシンが原因であること。
僕は、ときには「誰かのせい、何かのせい」にできる感覚は大事だと思っています。
もちろん、全ての行動は自分にあるのは確かです。
でも、「ああ、私が悪い訳じゃないんだ・・・」と思えるだけで、どれだけ心が軽くなるか。
エストロゲンやオキシトシンのせいにする、それを知っているだけで、そう考えることができるだけでもあなたの心は軽くなりませんか?
パパの日頃の言動のひとつひとつが重要なポイント
番組内で、ママがリラックスできるポイントの1つとして、パパと会話をしているときと言うのがありました。
一方、出産後に夫婦関係が冷めてきていて、「もう手を出さないほうがいいのかな・・・」と、ママに怒られるたびにどんどん子育てから遠ざかっていくパパもいました。
スタジオにいたタレントの恵俊彰さんも、「オムツを替えようと思って、うんちが背中の方まで来ているのを見て、ああ俺向いてないなと思った」と言っていました。
みなさん、思いましたよね。
向いてる、向いてないじゃないんだよ!
やらなきゃいけないんだよ!
パパがやらないと誰がやるんでしょうね?
そのとき離乳食の準備をしていたママは、うんちの処理をしてまた入念に手を洗って、離乳食の準備を再開するんですかね?
パパはその間、何をしているんでしょう?
見守ってる?テレビ観てる?
もうその姿が目に入るだけでイライラしてきます。
エストロゲンやオキシトシンが原因かもしれませんけど、パパも原因ですよ。
以前の記事にも書きましたが、ママの体は出産後に大きく変化します。
興味の対象がパパから子どもに移ることも科学的に証明されています。
パパはもっと子育てとママに向き合うべき
パパは「ママはもう俺に興味を示さなくなった」と言う前に、もっと真剣に子育てと向き合ったらどうでしょう?
もっとママと向き合ったらどうでしょう?
子育てとママから「一旦逃げよう」なんて思ってたら、本当にママに逃げられてしまいますよ。
「男は外で仕事、女は家を守る」
こんなこと受け入れてくれる女性は、ほんの一握りです。
奇跡です。
時代も変わっています。
そもそも、子どもはパパが一生をかけて守ると誓った最愛の人が身ごもってくれた宝物です。
ママも子どもも同じ宝物です。
ふんどしの紐を絞め直して、途中で投げ出さずに最後まで諦めずに向き合ってみませんか?
何でもそうですが、本気で取り組まないと本当の喜びも、できない本当の悔しさも味わえないですよね。
本気で取り組むってツラいけど楽しいですよ。
ママもきっと、そんなパパを見てくれていると思いますよ。
おしまい
第2回放送決定!
3月27日(日)午後9時~9時49分
NHKスペシャル「ママたちが非常事態!? 2」が放送されます。
詳細は公式ページをご覧ください。
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